Rosemount 5300 レベル伝送器について

ウェーブガイドレーダーは、他の測定テクノロジーとは異なり、界面を検知できます。複数の媒体を異なる濃度で使用すると、界面が生じ、2 層に分かれます。表層が存在するかどうか、あるいはその大きさを知りたい場合には、界面測定が必要です。

Rosemount 5300 は、ピークインピーク薄層検出技術を使用し、通常は 1 つに見える 2 つの界面を検知し、見分けることができます。最先端のアルゴリズムにより、表層から25㎜（1 インチ）まで検知できます。

ダイレクトスイッチテクノロジは、信号強度を高め、厳しい条件においてもより信頼性の高い堅牢な計測と安全な操作を実現する独自の機能です。

著しく強い信号は、アプリケーションの柔軟性が向上したよりユーザーフレンドリーなデバイスになります。 それはまた、より一般的な高メンテナンス同軸プローブの代わりに、メンテナンスの少ないシングルリードプローブの使用を可能にします。

ウェーブガイドレーダーは、シングルリード型、ツインリード型、同軸型プローブを使用します。ほとんどの測定用途に対応できるように、さまざまな種類の材料が使われており、柔軟性があるタイプ、頑丈なタイプ、分割できるタイプがあります。

一般的に使用されるのはシングルリード型プローブです。粘度が高い媒体、厚みのある媒体、汚い媒体に最適で、蓄積に対する耐性に優れています。同軸型プローブは、測定対象をかき混ぜるときや乱流があるとき、細長いノズルまたはボトルネック形状のケージなどに適しています。ツインリード型プローブは粘性媒体と隣接物体に適しています。

タンクの上まで登ったり水位を変更したりしなくても、測定の整合性を検証し、テストごとの安全なオペレーションを確保できます。検証リフレクタを使用すると、DCS で 94% のカバー率を誇る包括的な 2 点リモートプルーフテストを実施できます。このテストは、タンクの水位を潜在的に危険なレベルまで上げなくても作業中に実施できるため、リスクを最小限に抑え、安全性を最大限に高めることができます。しかも、所要時間はわずか数分です。

大型同軸プローブは、内容排出、充填、再開作業中に、表面の状況から注意を逸らすことなく、レベルおよび界面を高い信頼性で測定するよう設計されています。

強い信号を送受信できる基準パルスは使用せず、ダイレクトスイッチ装置と併用することでデバイスの信頼性を確保できます。シームレススロットにより、測定範囲全体で正確な界面測定が可能です。

飽和蒸気アプリケーションおよび極端な動作条件では、堅牢で正確なレベル測定が必要です。 ダイナミック蒸気補償 (DVC)は、これらのアプリケーションにおける高精度のレベル測定を保証する機能です。

マイクロ波のパルスは飽和蒸気中では空気中よりもゆっくりと移動するため、その結果表面は実際よりも低く見えます。 統一型の基準反射器を有するプローブを使用することにより、Rosemount 5300は蒸気誘電率と蒸気中のパルスの速度を使って真のレベルを見つけます。

「信号品質メトリクス」は独自の診断機能であり、重度の気泡に起因する問題の場合にプローブコーティング/ビルドアップを追跡し反応することによって、潜在的な問題に先立ってオペレータに事前に警告します。

粘り気のある製品はプローブを覆うことがあります。 コーティングが厚くなりすぎると、レベル信号が弱くなり、メンテナンスが必要になります。 信号品質メトリクスを使えば、オペレータは信号品質を追跡し、品質が低下したときに通知を受け取ることができます。 

プローブ末端プロジェクションにより、各測定モード間の遷移がシームレスに行われるため、レーダは低下時の信号を計算しやすくなります。レーダ波の伝播速度は媒体の誘電率に依存するため、プローブの正確な長さを知ることによって、プローブ先端からの反射を使用してレベルを計算することが可能です。

誘電率が低く、非常に長い範囲にわたる用途では、Rosemount 5300 はプローブ先端プロジェクションを使用して問題なく処理します。