安全性と効率性を追求した工業用バーナーソリューション

燃料安全遮断弁は、加熱炉、オーブン、ボイラー、熱酸化装置、その他の加熱装置が停止した場合に、バーナーを ON/OFF し、燃焼室への燃料 (ガスまたはオイル) の流入を防ぎます。燃料安全遮断弁は、電気的 (電動式またはソレノイド式) に、または空気圧で作動する場合があり、国の法令および規格によって要求されます。

その他のバルブの特性:

• 常時閉です。

• 重要なライフタイムテストを受けなければなりません。

• 気密性と漏れに関する厳しい要件を満たす必要があります。

• エネルギー損失が発生した場合、1 秒以内に遮断するように設計されています。

• 多くの場合、バーナーと燃料供給部との間に 2 つの弁が必要です。

遮断弁は、流体の流れを止める (「遮断する」) ために閉じることが可能な弁です。

• 手動のバルブと自動のバルブがあり、自動の場合、作動に電気、空気圧 (空気圧 + 電気) 、油圧 (加圧オイル + 電気) を利用できます。

• 自動遮断弁は通常は閉じているバルブです。すなわち、アクチュエータが閉位置 (スプリングリターンを使用する多くの場合) でフェイルセーフであるため、電源を切るとバルブが自動的に遮断します。

燃焼炉の重要な安全部品はいわゆる「自動安全遮断弁」、すなわち安全でない状態が検出されると電源が切れる遮断弁であり、バーナーへの燃料の流れが遮断され安全であることを保証します。

• これらのバルブは、非常に低い漏れ速度、高速の閉鎖、優れた信頼性を備えたバーナー用途向けに特別に設計されています。

• バーナー業界の標準は、2 本のインラインを設置することです。1 本が故障している場合や漏れている場合はもう 1 本がバーナーを遮断位置にする役割を担います。

1. 電源が入ると、電動アクチュエータのステムがバルブのステムを押し下げ、バルブを開きます。
2. 電源が切れると、アクチュエータはその力を解放し、アクチュエータのスプリングがアクチュエータのステムを戻し、バルブのスプリングがバルブポペットを押し上げ、バルブを遮断します。
3. 電源が入ると、コイルがプラグナットを引き付け、バルブのディスクを持ち上げ、バルブを開きます。
4. 通電されていないコイルがディスクを引き上げなくなった場合、スプリングがディスクを押し下げて流量を遮断することができます。

燃料トレインは、燃料供給部からバーナーまでの流体制御部品のセットです。システムの目的は、燃料のバーナーへの流れを安全に制御し、必要なときに安全な遮断を確保することです。燃料トレインアセンブリは、さまざまな規格に準拠した多くの部品で構成されています。例:

• NFPA 85: ボイラーおよび燃焼システムの危険性コード。

• NFPA 86: オーブンおよび加熱炉の規格。

• NFPA 87: 流体ヒーターの規格。

• EN 676: 気体燃料用の強制ドラフトバーナー。

• EN 746-2: 産業用熱加工機。

大型バーナーは、バーナー管理システム (BMS) と燃焼制御システム (CCS)の組み合わせを使用して制御されます。

BMS は、バーナーの安全な起動、操作、シャットダウンを保証します。

• BMS は、火炎保護システムと呼ばれることもあり、まず燃焼室からガスを排除し、パイロット（パイロット炎がある場合）を点灯し、次に主燃料ラインを開くという適切な順序でバーナーを始動させます。

• 運転中、BMS はメインバーナーの炎を監視し、炎が検出されない場合、または危険な状態が検出された場合、安全遮断弁への電力を切断します。また、BMS は起動時に安全な運転条件を確認し、条件を満たさない場合は起動シーケンスを停止し、オペレータに警告します。

CCS は、燃料と空気の比率と燃焼速度を制御する装置で構成されています。これらの機械および電子部品には、アクチュエータ、流量制御弁、プログラマブルロジックコントローラ（PLC）、可変周波数ドライブ（VFD）および流量センサが含まれます。条件によっては、BMS と CCS を同じ制御装置に統合することも可能です。

加熱機器のターンダウン比は、機器の最大熱出力と最低熱出力の比です。これは、使用されるバーナーの技術によって異なります。ターンダウン比が 10:1 のバーナーは、最大値の 10% の熱出力で作動可能です。加熱機器市場ではターンダウン比が重要ですが、ターンダウン比が高いことは、モジュレーションのウィンドウが大きくなることを意味します。10：1の比率は、バーナーが10％から100％の間で働くことを意味し、20％、30％、40％など、熱の必要性に応じてバーナーを作動させられます。これにより、必要なものだけを使う可能性が高まり、燃費と排出量を大幅に改善することができます。

バーナーおよびボイラーの燃料の種類には、次のものがあります。

• 天然ガス

• 燃料油 (ディーゼル)

• バイオディーゼル

• コークスオーブンガス

• バイオガス

• 水素

• LPG (主にブタンとプロパン) 

固体バイオマスや石炭などの固体燃料を使用する燃焼システムもありますが、これらのシステムは設計が異なり、ルールや課題も異なるため、エマソンはその解決もお手伝いします。

NFPA では、燃料安全遮断弁の閉鎖証明要件を規定しており、これを満たすには 2 つの方法があります。

1 つ目は、閉鎖証明スイッチを実装することです。

• メーカーがバルブに設置するこのインターロックは、システムのパージと点火のサイクルが始動する前に、燃料安全遮断弁が完全に閉じていることを確認するものです。

• 閉鎖証明スイッチは、工場で設定される必要があり、調整は不可です。そしてバルブが閉位置に達した後にのみ作動させる必要があります。つまり、オーバートラベルのために特別な調整を行う必要があります。

閉鎖証明の要件を満たす 2 つ目の方法は、バルブ証明システムを導入することです。

• このシステムは、アクティブの場合もパッシブの場合もあります。アクティブの場合、2 つの燃料安全遮断弁の間の配管をポンプで加圧し、システムを起動する前に加圧ガスの漏れを監視します。このシステムは、パッシブの場合、各バルブを個別に証明し、圧力スイッチで漏れがないことを確認しながら、特定の順序でバルブを開閉します。

• ヨーロッパでは、熱出力に応じてバーナーの燃料トレインにバルブ 証明システムが義務付けられる場合があります。NFPA では、バルブ証明システムは、場合によっては閉鎖スイッチの証明の必要性の代替とすることができます。

視覚インジケータは、FM、NFPA および UL を含む多くの規格で要求されており、燃料安全遮断弁の開閉を示すものです。これにより、安全のためにバルブを閉めなければならないような状況でも、オペレーターは安心して行動することができます。

通常、インジケータは一般的に機械的なものです。規格によっては、代わりにライトやLEDを使用した場合、光がなければ位置を示すことができないと定めているものもあります。このため、バルブが閉じると電源が切れるので、閉位置のランプ表示は複雑になってしまいます。

燃料安全遮断弁が適切に維持され、シャットダウンが発生した場合に確実に作動させるためには、年 1 回またはそれ以上の頻度で漏れテストを実施することです。バルブシートは経年変化で摩耗するため、バルブからガスが漏れていないことを確認するためのテストです。

エマソンの産業用バーナー用バルブは、特定の圧力タップを備え、このテスト手順を容易にし、テスト中もパイプにバルブを取り付けたままにできます。また、これらの圧力タップは、バルブプルービングシステムと組み合わせることで、圧力リミット監視または自動漏れ検出用の圧力スイッチの設置を容易にします。