トリプル・オフセット・バルブは、最高水準の高品質プロセスバルブです

トリプルオフセットバルブの技術

90° 回転時のシール部品の摺動を排除した設計による作動性の強化

VANESSA BASIC CONFIGURATION

当社のトリプルオフセットバルブは、最高水準の高品質プロセスバルブです

最小限のメンテナンスで済むトリプル・オフセット・バルブは、世界各地の配管、プロセス、計装を担当する無数のエンジニアにとって最も信頼のおけるソリューションです。

実質的に保守が不要なバルブは、性能を損なわず、ボールバルブ、ゲートバルブ、プラグバルブ設計に比べてより効率的なソリューションを提供できます。

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トリプルオフセットバルブの仕組み

トリプルオフセット設計

Vanessa シリーズ 30,000 バルブは、グローブバルブと同じ「Cone-to-Cone」原理を用いていますが、シーリングは 90° 回転によって実現しています。TOV が使用するシーリングシステムは、固定シートと回転シーリング面(共通形状は傾いた円錐断面)から構成されます。コーン同士が重なると、閉位置に達してシーリングが行われます。このような「90 回転グローブ」コンセプトは、摺動を完全に排除する 3 つの「オフセット」を使用して実現します。基本、極低温、高温のあらゆる構成において、トリプルオフセット設計と柔軟な金属シールリングを巧妙に組み合わせることで、最適化されたシーティング角度と回転特性が優れた気密性を確保します。

オフセット 1

シール位置の背面にシャフトを配置しています。このオフセットにより、シートが連続した線状の構造となります。

オフセット 2

配管/バルブの中央から片側にシャフトを配置し、90° 開度の際にシートからシールをずらすことができるようにしています。

オフセット 3

シートとシールコーンの中心線は、パイプ/バルブの中心線に対して傾いています。この 3 番目のオフセットによって、摺動が完全に取り除かれます。

シーティングトルク

Vanessaのシーティング力は、ポジションシーティングのボールバルブ、バタフライバルブ、またはプラグバルブとは異なり、機械的干渉ではなく、外部からのトルクによって生じます。これは、シートの弾性変形による摩擦ではなく、「Cone-to-Cone」シーリングの面圧によって生じることを意味します。本機能により、当社のバルブは高圧クラスに対応し、信頼性のある高度に制御された作動トルクを提供できます。当社のトリム設計、シーティング角度、表面仕上げがすべて組み合わさり、トルク要求が極めて低く一貫し、予測可能となり、バルブの寿命が尽きるまで流体の温度と圧力による影響を受けません。新しく製造された製品で計算・試験された回転トルクが比較対象の完全作動バルブに匹敵するように、ノンラビング回転は回転角 90° で低く一貫した回転トルクを保証します。

メタルシーティング

メタルシーティングは、バルブが考えられる温度、圧力レベル、流体の種類をほぼすべて処理できることを最終的に保証するものです。当社は、機械抵抗を最小限にした Stellite® グレード 21 シートおよび弾力性のある二相系ステンレス鋼シールリングを採用しています。Stellite® 21は、ボディーシートをコーティングして、流体による磨滅、腐食、一般的な傷みに対する硬度と抵抗性を提供するコバルト合金です。その独自設計によるメタルシールリングの弾性により、ラジアル圧縮はシーティング表面に均等に分散されます。これがバルブのゼロリーク性能に大きく貢献します。

Stellite® は Deloro の登録商標名です

90° 回転

90° 回転とは、弁棒上昇式バルブに比べ回転トルクが大幅に抑えられ一貫性が増すことを意味し、Vanessa TOV では極めて短いストローク時間が保証されます。これにより、噴出や摩耗などの弁棒上昇によるパッキンへの悪影響も排除され、最終的にはよりコンパクトなバルブ設計に反映されます。

ノンラビング回転

開閉中にシートとシールが接触しないため、シーリング部材とバルブの寿命が共に延びることを意味します。本機能は、主な特徴である 90° 回転(均一な低回転トルク)機能と併用することで、経年にかかわらずバルブを迅速かつ容易に動作させることができ、極めて低い開度でも調節が可能です。バルブのノンラビング回転には、短いストローク時間要件処理と高回転数処理も関連します。他のバルブに比べ、シーリング部材の寿命が長くなることには極めて大きな恩恵があります。

利用可能な構成

バルブ構造

シリーズ 30,000 は、極端な温度条件でも双方向でゼロリークを実現できる頑丈なバルブです。全体の構成が難燃性の金属なので、温度変化の影響を受けず、極端な使用温度(-60 °C ~ 450 °C(-76 °F ~ +842 °F))。からパッキンを守るロングボンネットが完全に統合されています。
さらに、フランジザグリ加工により、フランジのボルト止めのナットとワッシャの平面性が保証され、フランジ接合部の信頼性と安全性が増しており、長期にわたり気密性を保持し、締め直しの必要がありません。

シーリング部品

シーリングに選ばれた材質は、精密機械加工されており、バルブの寿命延長に大きく貢献しています。すべての Vanessa シリーズ 30,000 バルブの基本構成は、Stellite® グレード 21 肉盛り溶接により滑らかに研削されたシートを特徴としており、焼きつき、すり減り、浸食、腐食に高い耐性を持ちます。

Vanessa シールリングは、シーリングを施す上で必要になる重要な柔軟部品で、二相系積層加工(最小限)が施されているか、または一体成形部品として製造されます。シールリングは、セルフセンタリング機能および基準ピンをすべてに装備しているため組み立てがシンプルで、交換が容易です。また、ダイナミックな渦巻き型ガスケットは、開閉時にシールリングを適度に拡張/収縮させます。

トリム

Vanessa バルブのトリムは全モデル共通です。角度が最適化され、軸受けと軸は頑丈な構造になっています。当社のエンジニアは、極めて効率化された機能的な設計を維持しながら安全性を最大限に高めるために、40 年以上も一つひとつの部品を開発してきました。

  • 一体成形シャフト: 低圧バタフライバルブでよく使用されるスタブシャフトでは届かないレベルまで、堅牢性を最大限に高めています。
  • 二個構成のパッキン押え: 長期間にわたる飛散における安全性と信頼性を補強します。
  • シャフトとディスクの接合: ピンを使わずにキーで固定され、シャフトの整合性を失わずにトルク伝達を最適化します。
  • ディスクはシーリング部品ではなく、受け金に過ぎません。本体の材質と同じく、ディスクは同レベルのバルブ本体の摩耗や腐食にさらされますが、気密性と作動性に悪影響を与えることはありません。
  • 強力ベアリングおよびスラストベアリング: 高圧による負荷と摩耗に耐えられるよう設計されています。
    • 標準補強網状ベアリングプロテクタは、可撓性黒鉛を材質としており、粒子が侵入するリスクを排除し、一定のトルク要求を保証して全体の信頼性を高めます。
  • 内部/外部保持デバイス: Vanessa 一体成形シャフトは、破裂防止処理が施されているので安全に運用でき、API 609 に完全に準拠しています。
  • ディスク開/閉の参照および外部ディスク・ポジション・インジケータ : 取り付け/取り外し手順を効率化し、API 609 に準拠しています。


オプション機能

シリーズ 30,000 の基本構成にはいくつかのオプションがあります。

  • パッキンフラッシング装置: 通常、流体の安全衛生リスクが高い場合に追加されます。この接続により、圧力チャンバや吸引ポイントが作られ、液漏れを排除または妨害することができます。
  • 動荷重機構: バルブを過酷な環境(熱循環を含む)で使用したり、パッキンの保守を実施できない場合にパッキンを締める回数を最小限に抑えます。
  • 上下のベアリングは、フラッシング装置が清潔な流体を注入して保護膜を形成することにより、媒体を汚染または重合/結晶化から保護され、作動の安全性と信頼性が追加されます。
  • 標準一体成形金属製ソリッド・シール・リング(SSR): 標準層状シールリングの耐用年数に悪影響を及ぼしそうな用途に備えて選ばれます。SSR は高圧、極低温、高温用の構成では標準装備されます。


Stellite ® は Deloro の登録商標名です

極低温構成

当社の極低温構成は、-254 °C(-425.2 °F)の低温でも動作するように設計されています。Vanessa 極低温シリーズ 30,000 は、基本構成とは以下の機能が異なります。

  • Vanessa シールリングは、常に素材として耐腐食性の高い Nitronic® 50 を採用した一体成形(ソリッド・シール・リング)で、極低温でも重要な機械的機能を保持できます。周囲温度で他のシリーズ 300 ステンレス鋼の耐力と比較した場合、Nitronic ® 50 は約 2 倍の並外れた耐力も備えています。
  • 延長ボンネットがパッキンを -254 °C(-425.2 °F)の極低温から保護し、非コールドボックスおよび主要エンドユーザ仕様に関する BS6364 の要件を満たします。
  • 極低温用バルブには、ダブルフランジ、耳付き、突合せ溶接、突合せ溶接トップ・エントリ・ボディ・スタイルがあります。
    • ダブル・フランジ・ボディ
      極めて広範に使用されるパイプ結合 - 最も優れたガスケット負荷分散を可能にし、ショートボルティングは伸張のリスクを軽減します。標準化されたフランジ設計は、安全なパイプ接合とパイプラインからの容易な組み立て/分解も実現します。Vanessa は、ASME VIII sect 2 div.1 に準拠した設計など、ASME と EN 規格のフランジを提供しています。
    • 突合せ溶接ボディ
      フランジ接合を減らす必要がある場合には理想的なスタイル。この設計によって初期費用を大きく節約できます。突合せ溶接ボディは、隣接するパイプの圧力が引き起こすフランジ継手から飛散する可能性を完全に取り除きます。すべての Vanessa バルブでは、日常的な保守は必要ありません。
    • 耳付きボディ
      シングルフランジ設計であり、必要な原材料が少なくなるため、ダブルフランジ型よりも経済的です。両側のねじ込みインサートにより、ナットを必要とせずに 2 セットのボルトを使用して取り付けられます。業界の一般的な慣習として、バルブ取り付け作業が難しいため、NPS 36 を超える直径ではこのボディ形式の使用を避ける傾向にあります。
    • 突合せ溶接トップ・エントリ・ボディ
      インライン保守が必須の場合、この設計を使用するとパイプラインからバルブ本体を取り外さずにアクセスできるようになります。バルブトリム全体を本体から取り外すことができるため、完全に安全な状態で個々のバルブ部品にアクセスできます。他のバルブ設計では不可能、非実用的、あるいは安全ではない、予想外かつ非日常的なバルブ修理であっても、この機能を使用すると対応できるようになります。通常、製品の耐用年数が終わるまで Vanessa バルブの保守は不要です。


Nitronic ® は AK Steel の商標名です

高温構成

当社の高温構成は、最高 815 °C(1,500 °F)の高温条件でも動作するよう設計されています。Vanessa 高温シリーズ 30,000 は、基本構成とは以下の機能が異なります。

  • Vanessa シールリングは、バルブ本体によって材質が異なる一体成形固定部品です。黒鉛酸化と軟化を防ぎ、用途に応じたリスクに対応するためにさまざまな表面硬化技術を応用できます。
  • ボルト止め拡張ボンネットがパッキンを最高 815 °C(1,500 °F)の高温から保護します。
  • 軸受とスラスト軸受は Stellite® またはその他のオーバーレイで表面を硬化処理することで、高い機械特性を保証し、用途に応じたリスクに対応できます。
  • すべての材質は、ディスクボルトを含め、高温条件下でも適切な機械特性と一貫した温度拡張率を保証するよう選別されています。


Stellite ® は Deloro の登録商標名です

用途





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